【 PENTAX K-x Review-3 -M42 Mount Digital Body 】
D40→E-620→E-P1→K-xとスナップに適したカメラを求めての視点での レビュウ続き、K-x編その3、オールドレンズ遊びに最適なK-x編です。
前回オールドレンズ初心者にオススメのM42マウントレンズを 装着する母艦としてK-xをススメる理由を書いた。 今回もK-xのレビューシリーズとオールドレンズを考えるシリーズを連動する形で M42マウントの実際の使い方を解説してみたいと思う。
◆マウントアダプタの選択 M42レンズをK-x(というかペンタックスのカメラ)に装着する際 マウントアダプタは有名なもので2種類ある。 ひとつはペンタックス純正のもの、 もうひとつは近代インターナショナル社が出しているものだ。 上記のアマゾンのリンクを見ると値段が倍以上違う事に気づく。 これはどうしてなのか、2つはどう違うのかを知るには、 M42の自動絞り機構を理解しなくてはならない。 この話は結構重要な話なので、後の祭りにならないよう 十分注意して少し長い話をお付き合い頂きたい。 1950年代位迄のカメラは絞りはカメラと全く連動していなかった。 今のように絞り開放の明るいファインダで絞り値を操作し、 シャッターを切ると同時にカメラが絞りを絞ってくれる事はなかったのだ。 昔はどうやっていたかと言うと、プリセット絞りという手動の絞りで 以下の手順を踏んでいた。 1)絞り値を撮影前に決め(例えばF8)その絞り値をセットする 2)絞りを開き開放の明るい状態でファインダを覗きピントを合わせる 3)シャッタースピードと構図を決めたら絞りを手動で絞ってシャッターを押す と、非常に面倒くさい手順を踏んでいた。 しかも一眼レフはレンズを通してファインダを見る構造なので F8以上に絞ると画面がかなり暗くなってしまうので、 絞りの開け閉めは必須の作業であった。 これを解決したのが”自動絞り”という機構で 下の写真のようなレンズから突き出たピンをカメラが押す事で 絞りが自動的に絞られるようにしたのだ。 つまりシャッターを押すと下の写真のような部分が シャッター幕が開く直前に矢印方向に飛び出してピンを押す事になる。 この機構のお陰で、測光及び被写界深度をチェックする際 測光スイッチを押す時以外は明るいファインダでピントと作画に集中出来 絞りはシャッターと連動して自動的に絞られかなり便利になったのだ。 以上が自動絞りの概要だが、この時代のフィルム機を使わない限りは 何の事だか半分しか解らなくてもOKだ。 デジタルで使う際、マウントアダプタを選ぶ際重要なのは ・上記のピンがレンズに付いているか ・下記の様なA/Mスイッチがレンズに付いているか の2つを先ずチェックする。 ※下記はフレクトゴンのA/M切り替えスイッチの写真 両方とも付いていればペンタックスの純正アダプタでOKだ。 A/MスイッチをMにすれば絞りが絞れるようになる ピンが付いてない場合(50年代以前の古いのに多い)はプリセット型なので 純正でも近代インターナショナルのでも両方OKだ。 この場合は手動で絞りを開閉する事に変わりはない。 問題なのはピンが付いている場合でA/Mスイッチが無いもの。 これをペンタックス純正のアダプタで使うと絞りが開放でしか使えない。 つまり絞っても絞りが動いてくれないのだ。 この事態を回避する為に、近代インターナショナルのは 下の写真のようにマウントネジの奥に絞り連動ピンの押し壁が付いている この押し壁により絞り連動ピンは常に押された状態になるので 絞りが開閉出来るようになる。 つまり近代の方が色々なM42レンズを装着が可能で選択の範囲が広がるのだ。 ※キヤノンEOS用やソニーα用も同じようだ 故に使いたいレンズの購入前にアダプタが対応か確認するのはもちろんだが いろいろなレンズを試したい人は近代の方が無難と言えよう。 ただ、A/Mスイッチが付いているレンズの方が多いので 参考迄にココにリストしてあるボク所有のレンズで 近代のものでないと使えないレンズを参考迄にリストアップしてみる。 Carl Zeiss Skoparex 35mm F3.4 Carl Zeiss Ultron 50mm F1.8 Rollei Planar 50mm F1.8 ROLLEI-HFT Rollei Sonnar 85mm F2.8 ROLLEI-HFT Voigtlander Color-Skoparex 35mm F2.8 Voigtlander Color-Ultron 50mm F1.8 Isco-Gottingen Westagon 50mm F2 FUJI EBC FUJINON 55mm F1.8 上記のうち、Carl Zeiss Skoparex 35mm F3.4と Carl Zeiss Ultron 50mm F1.8、そして Isco-Gottingen Westagon 50mm F2はA/Mスイッチがあるが 近代のアダプタ経由の方が使いやすい ちなみに構造上近代のアダプタが使えない(ペンタ純正はOK) TOMIOKA COSINON AUTO 55mm F1.2というのもある。 ◆カメラ側の設定 マウントアダプタも決まりレンズをカメラに装着したら 次に2点程カメラの設定を変える必要がある。 1)絞りリングの使用の許可 カスタムメニューの4番の一番最後に上記のメニューがあるので 許可の”2”に設定する 2)グリーンボタン カメラ設定メニューの4番の最初にグリーンボタンの設定があるが そこでM時の動作を”TvSHIFT”にする。 K-xは絞り優先AEでもオールドレンズが使えるが アンダー気味に露出が暴れる傾向があるので 撮影時にはマニュアルモード(モードダイヤルを”M")にして 任意の絞りを設定した後グリーンボタンを押せば 極めて正確な測光をして適切なシャッタースピードに 自動で設定してくれる。 露出補正はそのままダイヤルでシャッタースピードを変えればいいだけで この機能を知ると極めて便利な事に驚くはずだ。 なお、これらの設定は普段最新のレンズを使う際に そのままにしてもOKなので、念のため という事でいろいろ難しそうな事を書いたが 使ってみればなんだこんな事かという位簡単な事だ。 M42レンズが比較的安い事は既に述べたが、安くコツコツと集めた オールドレンズをその日の気分によって使い分けるのは楽しいものだ。 お散歩カメラという言葉がすっかり定着した感があるが、 オールドレンズを装着したファインダで街を覗けば 今まで見慣れた街もより新鮮に見れるかもしれない。 来週後継機のK-rの発表があるとの噂だが、 K-xの性能は水準以上なので、オールドレンズ用のカメラとして 型落ちして安くなったのを買うのも手かもしれません。 ※トップの写真はPENTAXの初期の名玉Super-Takumar 55mm F1.8
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さらなるレンズ沼へ M42マウントレンズをペンタックスKマウントで利用可能にするマウントアダプターKを購入。結構古くて安いレンズで気になるものも多いし、この手の商品っていつ生産終了になるか分からない。レンズは今はけないけどアダプタだけとりあえず確保と。 http://
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