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行徳寺町56 -妙覚寺1 房総にただ1基あるキリシタン灯籠 

 

切支丹燈籠
Leica M6
Leitz Summilux 35mm F1.4
FujiFilm REALA ACE 100


行徳寺町を紹介するシリーズの56回目です。
1)行徳寺町(必見)
2)行徳寺町の歴史
3)徳願寺1 (行徳札所第一番) 
4)徳願寺2 (行徳札所第一番)
5)徳願寺3 (行徳札所第一番)
6)行徳の街並み1
7)徳願寺4 (行徳札所第一番)
8)常運寺1
9)常運寺2
10)行徳の街並み2
11)福泉寺 (行徳札所第二番)
12)長松禅寺1 (行徳札所第三番)
13)長松禅寺2 (行徳札所第三番)
14)妙応寺1
15)妙応寺2
16)妙頂寺
17)世界に誇る行徳の伝統事業 -神輿
18)500年の歴史を持つ浅子神輿店
19)香取・相之川例大祭
20)行徳神輿の担ぎ1 地摺り
21)行徳神輿の担ぎ2 さす・投げる
22)行徳神輿の担ぎ3 子供神輿と人々の笑顔
23)自性院1 (行徳札所第四番)
24)自性院2 (行徳札所第四番) 勝海舟の歌碑
25)神輿の故郷、中台製作所にお邪魔しました
26)貴重な神輿制作の現場取材記
27)現代の神輿師中台洋さんにお話を伺う
28)放火から蘇った神明(豊受)神社
29)大徳寺 (行徳札所第五番)
30)正源寺 (行徳札所第七番) 560年誰も見たこと無い辨天様の居る寺
31)徳願寺の初詣
32)行徳の街並み3 澤木酒店
33)養福院 (行徳札所第八番) 
34)春日神社(妙典)1
35)春日神社(妙典)2 関東一の獅子がいる社
【番外編】中山法華経寺 -日蓮宗の大本山 
36)清寿寺 病気にご利益の高い寺
37)八幡神社(上妙典)
38)妙好寺1
39)妙好寺2 茅葺きの山門がある寺
40)妙好寺3 御会式の万灯行列
41)胡録神社(河原)
42)春日神社(河原)
43)雙輪寺 (行徳札所第九番・十番)
44)了極寺 (行徳札所第十一番)
45)安養寺1 (行徳札所第十二番)
46)安養寺2 (行徳札所第十二番) 国内唯一のはだし大師
【番外編】雪の行徳寺町その1 その2その3
47)大鷲神社 千葉県初の横綱を産んだ神社
【番外編】行徳寺町と東日本大震災
48)妙行寺 枝垂桜がある御祈祷の大寺院
49)稲成神社、浄経寺、日枝神社 、圓福寺、常明寺 
50)甲大神社 1000年以上の歴史を持つ大和田の氏神
51)稲荷木一本松と延命地蔵
52)稲荷神社(下新宿)
53)行徳寺町公園で一休み
54)権現道 徳川家康が歩いた古道
55)法泉寺(行徳札所第十三番) 家康のお休み処

も是非お読み下さい。


法泉寺から権現道を歩くとすぐ妙覚寺(みょうかくじ)に出くわす。

ここには房総にただ1基の大変珍しいキリシタン灯籠がある。
もともと東日本にある事自体が貴重なものだそうだ。

キリシタン燈籠(織部灯籠)の由来はこうだ。

桃山時代、茶の湯の興隆により、新しく露地が生まれ、
夜の茶会の為に露地の明かりとして、
古社寺の石灯籠が利用されるようになり、
さらには、茶人の好みのものが新しく創作された。
 
その代表的なものが織部形石灯籠である。
竿の円部に、アルファベットを組み合わせた記号を陰刻し、
その下部に立像を浮彫にしている。

これを地蔵信仰に似せた隠切支丹の尊像と見て、
マリア灯籠とか切支丹灯籠とも言われた。
実際に十字架的な要素を強調し、竿に十文字に閂を入れたものもある。

桃山時代の大名であり茶人として千利休の七哲の一人と言われる
古田織部が創案したものという事で織部灯籠とよばれているのである。

古田織部はキリシタン茶人とたいへん親交があったが、
この灯篭を発案したとき、キリシタンからヒントを得た彼自身は
信者ではなかったそうである。

織部灯籠は各地にあるがかつてキリシタン大名が居た
近畿九州に多く分布し、かの桂離宮等にも存在する切支丹燈籠
Leica M6
Leitz Summilux 35mm F1.4
FujiFilm REALA ACE 100



ここ妙覚寺の中央下部に舟形の窪み彫りがあり、
中にマントを着たバテレン(神父)が靴をはいた姿が陽彫されている。
(靴の部分が地中に埋められている) 

頭部が風化でだいぶ欠落しているが
確かに人形が掘られているのが解る。

日蓮宗寺院のこの寺に何故このキリシタン灯籠があるのか明らかではないが、
この燈籠は江戸初期のもので、竿の膨らみ分から上部が石質や風化の状態と
その形体からみて三回に渡る改造がなされたようである。
 

妙覚寺
Leica M6
Leitz Summilux 35mm F1.4
FujiFilm REALA ACE 100



ところで、この地方には隠れキリシタンがいた記録はない。

もっとも織部灯篭はキリシタンの仮託礼拝物としては、
歴史学の立場からの証拠足りうるものがないのが一般的で、
禁令を引いた徳川家関係の庭園や寺院にも多いのも事実。
 
どちらかというと、キリシタンを弾圧した側の人物にゆかりのある寺院や
屋敷跡も少なくなく、竿部のみの残欠が山里の小祠に
かすかな伝承を伴って祀られている例などは、
かつて仮託礼拝物だったということも十分ありえるが、
この灯篭の存在をもってこの地に隠れキリシタンが本当に居たかどうかは
今となっては永遠の謎なのである。


切支丹燈籠
Leica M6
Leitz Summilux 35mm F1.4
FujiFilm REALA ACE 100



ここ妙覚寺でこの燈籠が発見された逸話がちょっと不思議で面白い。

住職が六歳の昭和二十六年春ごろ、
キリスト教の信者が突如この寺を訪れ、曰く、

「私は天主のお告げでこの方向に尊い物体のある事を知り
 その教えてに導かれるままに今井橋を渡って来て
 ここで足が止まりました。」と告げたのである。

そして寺の本尊と燈籠に向かって
「南無妙法蓮華経アベマリア様」と唱え礼拝したと言う。

当時この燈籠は竿の部分が殆ど埋まっていて
ラテン文字のある膨らみと窪み彫りの頭部が少し出ていただけで
その上の火袋部分が欠落して竿だけのものだった。

側でこのキリスト教信者の声明を聞いていた元住職夫人が
一連の様子を不思議に思いつつも

「これは昔、睡蓮が花を咲かせた池の向こうにあった雪見燈籠ですよ」

と言った所、信者は笑顔で

「いいえ、これで宜しいのです。ここで天主をお祈りした
 十字石を拝することが出来たことは、はるばる訪ねてきた私への
 マリア様の尊いお恵でありました」と言い残し帰っていったそうだ。


妙覚寺
Leica M6
Leitz Summilux 35mm F1.4
FujiFilm REALA ACE 100



その後十年近く経ったある日、
東京方面から一人の学生が散策に来て燈籠に気が付き

「これは切支丹燈籠と言って非常に珍しいものだ」

と感激興奮しきりに語ったが、寺側が肯定しなかったので
学生は数日後写真入りの本を持ってまた来た。

その後四、五年経って年配の研究者らしい人が訪れ

「千葉県に一基あるとは聞いていたが、こんな所にあるのだから
 世間に知れるはずがない。自分が市川市の文化財に推薦する」

と言って帰ったという。

こうした訪問者のお陰でこの燈籠の希少価値が認められたそうである。



妙覚寺
Leica M6
Leitz Summilux 35mm F1.4
FujiFilm REALA ACE 100



■正覚山 妙覚寺(日蓮宗)
千葉県市川市本行徳15-20

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